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嫌いな絵にも価値がある?懲りずに再びスケッチワークショップを開催したときの話

投稿日:2017年7月17日 更新日:





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今回は都内の美大予備校で3回目となるワークショップをやらせて頂いたときの内容をシェアしたいと思います。

 

 

前回に引き続きスケッチブックについてのワークショップで、自分独自の表現を追求していくための課題を設定しました。

 

関連記事:管理人が開催したスケッチワークショップの内容をご紹介

 

ワークショップの目的

1.普段見慣れた環境の中で目新しいものや面白いものを発見する

 

 

2.スケッチブックで実験的なことをする機会を増やす

 

 

前回同様に以上2点を目的に、指定した描き方でスケッチをしていきます。

 

 

今回は授業の前半は外でスケッチ、後半は他人の嫌いなページをデベロップするという課題を行いました。

 

 

使用する道具はスケッチブックとペンがあればOK。持ち運び用水彩セットと水筆があれば最高。

 

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実践する描き方

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前半は以下の方法でスケッチ。

 

 

・ネガティブスペースを描く

 

・スケールを変えて描く

 

・足したり引いたりする

 

 

ネガティブスペースを描く方法とスケールを変えて描く方法は前回と同様。

 

 

それに追加で、足したり引いたりするという方法も実践しました。内容は後述します。

 

 

スケッチブックを片手に、約2時間外でスケッチをしました。

 

 

足したり引いたりする

これは普段多いものは少なく、少ないものは多くするという方法です。

 

 

From my old sketchbook

art_yusukeさん(@art_yusuke)がシェアした投稿 –


ぼくが以前、電車の中でしたスケッチです。

 

 

混んでいたため人の足もとしか見えなかったのですが、単純に足を2本描くのはつまらない。どうにか面白くできないか。

 

 

足しか見えないなら足だけ描きまくって繋げることにしました。

 

 

通常2本のものを増やすという発想です。

 

 

ポートフォリオDayでこれを見たArt Center College of Designのスタッフにはクレイジーだねと言われました。

 

 

他にも、車のタイヤの数を増やしてみたり、メガネをかけている人がいたらレンズの数を増やしてみたり。

 

 

逆もまた然り。多いものを少なく、少ないものを多く描く。

 

 

足したり引いたりするだけで、見慣れた風景も目新しいものに変えることができます。

 

 

他人の嫌いなページをデベロップさせる





授業の後半は教室に戻り、別の課題を実施。

 

 

生徒たちにはあらかじめ1日1ページスケッチをしてくる宿題を出し、さらにその中から自分の一番嫌いなページを選んで印刷してきてもらっておきました。

 

 

そしてそれぞれ持ち寄った嫌いなページをシャッフルし、他人のページをデベロップさせてかっこよく仕上げるという課題に挑戦。

 

 

あくまで元の絵を生かしながら、別の作品に昇華させるというルールで、悪いアイディアなんてない、どんな作品にも可能性はあるという感覚を養ってほしくて設定した課題です。

 

 

初めての取り組みなのでどうなるかぼくも少し不安でしたが、皆、華麗にデベロップさせてくれました。

 

 

まとめ

他人の嫌いなページをデベロップさせるという課題をやって面白かったことは、自分がダメだと思っている作品でも、必ずしも人はそうは思わないということです。

 

 

この事実に気が付くことで、自分の作品をポジティブな視点で見ることができ、作品を改良できる要素を発見する力や自分の作品を探究する姿勢に繋がると感じました。

 

 

誰かとコレボレーションすること自体がとても楽しいので、是非お試しあれ。

 

 

オンラインで世界のアーティストと絵を交換して実践したら面白そう。

 

 

ちなみにネガティブスペースを描くという方法はFreehand Sketching: An Introductionという本で紹介されています。

 

 

風景や建物の描き方も掲載されていて、前景・中景・後景に分けて描くと簡単にそれっぽくなるという内容です。

 

 

洋書なので全文英語ですが、文章は短く使用されている単語も簡単ですし、各ページに毎回4つ前後のイラストが掲載されているので、とても分かりやすい。

 

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僕も付箋張りまくって勉強しました。スケッチが好きな方は是非一読あれ。

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