アニメーションやイラストレーション専攻の学生はもちろん、海外美大を目指すならほぼ全ての学科で受験に必要なもの、それがライフドローイングです。
ライフドローイング(Life drawing)は日本ではクロッキーと呼ばれ、ヌードや着衣のモデルさんを描写することを指します。
日本でクロッキーというと、モデルさんを20分程度の短い時間で描写するという意味合いも含まれますが、海外では描写の時間に関わらず、人を描く場合は全てライフドローイングと呼んでいます。
ちなみにカルアーツでアニメーションを学びたいなら、ライフドローイングはこの世で一番重要で、ポートフォリオには最低でも15点のライフドローイングが必要です。※毎年若干変動するので必ずウェブサイトを確認して下さい。
海外美大留学を特に考えていない方でもライフドローイングは絵の勉強に最適ですし、何よりとっても楽しいので、是非挑戦してみて下さい。
ライフドローイング(クロッキー)の始め方
日本では各所でクロッキー会という名称で、ドローイングイベントが開催されており、そこへ参加することで誰でもライフドローイングをすることができるので、
【地名 クロッキー会】
で検索してみてください。
大体どこでも、
・参加費2,000円
・開催時間は2時間半~3時間
で運営されています。
20分1セットが基本で、
20分ポーズ
5分休憩
10分ポーズ×2
5分休憩
5分ポーズ×4
のような流れで進みます。
持ち物は何が必要?
初心者の方は紙と鉛筆があればOKです!
アニメーションやイラストレーション専攻の方、またしっかりと絵を勉強したい方は、こちらの道具を揃えておくことをおすすめします。
イーゼルは会場で借りられるので心配いりませんが、画板はない会場もありますので、事前に確認しておきましょう!
マルマン クロッキーブック エスキース(木炭紙判)(天のりとじ)S213 650×500mm
クロッキー帳です。最低でもこれくらい大きいもので描いたほうが良いです。体全体を使うイメージでのびのび大きく描きましょう!
セキセイ アルタートバッグ B2 ART-95B
クロッキー帳を持ち運ぶためのバッグです。
伊研 ミズキ炭 980 細軸 20本入
木炭です。これで描きます。
ミズキは細くて硬いのが特徴で、木炭を使ったことがない人にも扱いやすいのでおすすめです。
マルマン maruman スケッチブック クロッキー帳 白クロッキー紙 ブルー SL-02
趣味で絵をはじめてみたい方は、最初はこれくらいの大きさのクロッキー帳で十分です!
クロッキー会ではマナーを守りましょう
クロッキー会ではモデルさんへのマナー、そして周りの人への配慮が大切です。
・クロッキー会が開催中は、携帯電話は電源を切ってバッグの中にしまう
・モデルさんがポーズ中の移動、トイレ、片づけ、退出はNG
・前後左右の方と声を掛け合って、全員がモデルさんを見えるように配慮する
・イスやイーゼルなど、使用したものはキチンと後片付けをする
会場によって、暗黙のローカルルールがある場合もありますが、基本はこれです!
おすすめのクロッキー会はどれ?
どこのクロッキー会がおすすめか訊かれることがありますが、ぼくの判断材料はひとつで、
モデルさんを照らすスポットライトが設置してあるかどうか。
スポットライトがあれば、どんなに狭くても、ボロくても、そこはとてもいい会場だと思います。がしかし、日本でスポットライトを置いている会場はほぼない・・・。
360度全ての場所からモデルさんが見えやすいように配慮しているから設置していないみたいですが、スポットライトがないとものが立体的に見えにくいので非常に描きにくいです。
ぼくの師匠は『モチーフにスポットライトを当てない状態で描くのは難しいんじゃない、不可能だ』とまで仰っています。ニューヨークではどんなに古い会場でも、立派なスポットライトが常設してあったのに。
ぼくも未だに良い会場を探していますが、描かないよりはマシなのでまずは通いやすいところへ一度参加してみてください!