今更ですが、このブログの特徴を一応お伝えしておこうと思います。
ぼくの強みは絵のド素人だという事です。
皆さんに朗報です。
ぼくが来ました。アートのバックグラウンドがゼロの状態から、アニメーション界において世界最高学府であるカルアーツを目指し、1年半で合格したぼくが。
カルアーツを目指すまでは、アートのバックグラウンドは中学、高校の美術の授業くらいしかありませんでした。
つまり、完全に何もない状態から始めたんです。
だからぼくは絵が描けない人の気持ちは、誰よりも理解できると思っています。ついこの間まで初心者だったから。むしろ今でも初心者に毛が生えたようなもんかもしれない。
絵をずっと描いてきました。っていうわけではないです。
ぼくはちっちゃい頃から絵が好きで、常に絵を描いていたら、気が付いた時にはある程度描けるようになっていました、っていうタイプではありません。
『小さい頃に母親が病気になったのをお医者さんが救ってくれた。だから自分も医者になりました』みたいな事を言えたら良いんだろうけど、ぼくはそんなにシンプルできれいなストーリーは持っていません。
小さい頃から何かひとつの事に打ち込んできた人って少数派ですよね。それって凄いことだと思うし、美しいし、できればぼくもそうありたいと思うけど、現実はそうじゃない。
ぼくは一貫性なく、手を変え品を変えあれこれやってきました。
メディアではシンプルできれいなストーリーを持つ人がクローズアップされる事が多いし、そういう人ってやっぱり主人公キャラでかっこいいですよね。
でも別にきょろきょろしてきた人が活躍したっていいじゃないですか。
ぼくは法学部を卒業して一般企業に就職し、映画の世界を志してアートをはじめ、海外美大を受験し1度目は落ち、2度目の受験でカルアーツに合格しました。
このブログは、ぼくみたいに訳の分からない角度からアートに挑戦する人や、新しい事を始めようともがいている全ての人を応援したくて始めたものです。
『絵って上達するものなんですね』と言われてドン引きした
ぼくは絵の素人なのにも関わらず、アニメーション界で世界最高学府であるカルアーツを目指したため、最速で技術が上がる練習法を必死に考え続けました。
巷で良いと言われているアートの書籍は片っ端から読んで模写をして、クロッキーにも常に最低週2回通い続けました。絵の学校にも2校同時に通いました。
そしたらある日、同じ学校に通っている人がぼくの絵を見て、
『すごいですね!絵って上達するものなんですね!』
って言ったんです。
ぼくはドン引きしました。
いやいや。だったらなんであんたも絵を勉強してるの?上達すると思ってるからじゃないの?海外の大学院行きたいとか言っておきながらそんなアホなこと言うなよ。
ぼくは絵が全く描けなかった最初の頃から、自分は絶対うまくなると思って微塵も疑いませんでした。
なんかよく分からないけど、同士だと思っていた人にそんな事を言われて、すごくショックだったのを覚えています。
断言する。
どんな人でも、絶対絵はうまくなる。
絵の技術は、体系的に学べる
日本語を人に教えるのが難しいように、自然と覚えた事は人に教えるのが難しいです。
しかしぼくは社会人になってから絵を始め、あの手この手で絵がうまくなる方法を考えてきたので、描けない原因とその対処法をある程度自分の中に経験として蓄えています。
このブログでは絵の描き方ではなく、そういったぼくの経験を踏まえ、描けるようになるための勉強方法についてまとめていきます。
アートは国語や数学と同じように、誰でも習得できる学問・技能です。
ただ他の学問と比べ、体系化されておらず中身がブラックボックスになっているだけ。
アートの要素を分解し、一学問として誰でも習得できるように最適な順番に並べ替える。最終的にはそれができれば良いなと思っています。
海外美大に留学したい人だけでなく、純粋に絵がもっと描けるようになりたい人も参考になると思います。
ちなみに管理人は国内美大受験については専門外です。国内受験を希望している人は踵を返して頂ければこれ幸い。油絵の技術等を知りたい人、ぼくもそれ知りたいですごめんなさい。
何から始めたらいいか分からない人ほど参考になると思います。一回挫折したけどやっぱり絵がやりたい、そんなあなたも大歓迎です。
一点ご注意を。このブログで紹介することは、あくまで、ぼくの自論です。
ぼくの身に起こった事実をお伝えしますが、それが皆さんにとっての正解となるかは分かりません。
ぼく自身まだまだもがいている最中です。
情報を取捨選択して頂きながら、一緒にアートを楽しめれば幸いです。
日本は海外美大受験後進国だ
退職から1年半、2回目の挑戦でカルアーツに合格できました。
そりゃもう、本当に必死こいて頑張りました。
何が辛かったかって、敵が多すぎるんですよ。海外美大受験って、あまりにも敵が多すぎる。分からない事が多すぎるんです。
・そもそも海外美大留学の全体像がよくわからない
・海外美大留学コースが併設されている予備校が少ない。もちろん留学経験のある先生はもっと少ない
・ポートフォリオの内容で合否を判断されるが、その判断基準を誰も知らない
・結果、海外美大留学コースのカリキュラムは確立されていない
・だから何をどう頑張れば良いのかさっぱり分からない
・しかも出願にはTOEFLという鬼畜英語試験で80点以上が必要(英語のハードルその1)
・エッセイも必須(英語のハードルその2)
・推薦文も必須
作品作りだけでも大変なのに、情報不足や英語という敵が隊列を成して容赦なく襲ってきます。退職した当時は本当に八方塞がりでした。
日本の大学受験でも色々面倒くさいですよね。海外美大受験の面倒くささ、半端じゃないですよ。もうむちゃくちゃ面倒くさいです。
しかし、1度目の受験失敗や国内外で複数の学校に通った経験から、海外美大受験を咀嚼できました。ぼくなりのセオリーも構築できたと思います。
そして海外美大受験の過程で気が付きました。日本はアート留学後進国だと。
日本国内の海外美大受験情報は圧倒的に不足しているし、水準もまだまだ不十分。
なので、海外美大受験をどうクリアしたか、ここまでの道のりをブログにすることにしました。
少しでも役に立てば幸いです。