カルアーツにきて1ヶ月が経ちました!先月の頭に数回更新した後、色々あって更新が途絶えてしまって申し訳ないです・・・。
以後頑張って更新します。うん、頑張る。
さて、今回はカルアーツキャラクターアニメーション科の履修内容やクラスの状況についてご紹介したいと思います!
2017年秋学期の時間割はこんな感じ
多くの読者の方が気になるであろう授業編成はこのようなラインナップになっております。美大要素の欠片もないただのメモですごめんさない。
キャラクターデザインと英語クラス以外の授業は必修で組み込まれていました。
授業は一コマ2時間50分が基本です。履修登録に関しては教授やアドバイザーに相談しながら決めるというのがこちらの文化のようで、履修登録期間中はあちらこちらで相談会が開催されていました。
気になる授業内容は?
授業内容については口外禁止であまり詳しく書けないため、さくっとご紹介します。
月曜1限のDegital MethodsⅠは、文字通りTVpaintやPremiere Proなどのデジタルツールの基本的な操作方法を学びます。月曜2限のStoryⅠはストーリーの作り方について。
火曜1限のDesignⅠは、物語の頭から終わりまでオーディエンスを魅了し続けるためにはどう映画をデザインするべきか、という内容で、いわゆる『デザイン』という日本語から連想するものとは少し異なります。この授業はムズい。火曜2限のCG FoundationⅠは3DCGソフトであるMayaの操作方法を学ぶ授業。火曜3限のExpressive Writingは、留学生向けの英語の授業です。
木曜1限のCharacter DesignⅠは、もちろんキャラクターデザインについてで、木曜2限のCharacter AnimationⅠは2Dアニメーションの手法を勉強します。
金曜日のLife DrawingⅠはモデルさんをひたすら描き続ける授業。やっぱりアナログで描くのが一番楽しいので、個人的には金曜日が好きです。
一部の授業をのぞいて、基本的に前半は先週の宿題の講評、後半は講座という内容が多く、座学がメインで授業内で作業することはあまりありません。
宿題がキツい件について
キャラクターデザインの課題
カルアーツは課題がキツいとよく聞くけど実際どうなの?という問いにお答えします。
どの授業も楽しいけれど、課題がキツく、夜も土日もずっと作業している状態がデフォルトです(学年が変わるにつれて状況は変わると思いますが。ちなみに2年生が一番キツいと言われている)。
この課題ですが、量だけ見るとたいしたことなくて、毎週5つくらい。じゃあ何がそんなにキツいのかというと、みんな自分でどんどん調べて授業でまだ習っていないような技術を使ったり、自分なりの+αをして課題を仕上げてくるんです。
すると他の生徒もそれに触発され、週を重ねるごとにハードルが上がっていくというサイクルが発生しており、もはや半端なクオリティでは提出できなくなっています。それ故キツい。
でも手が抜けないという環境は、成長するにはもってこいです!
ちなみに美大だけあって、血反吐を吐くまで英語文献を読まされるってことは全くない。
クラスメイトの特徴
今年のキャラクターアニメーション科の生徒数は約60人で、男女比は女子60%、男子40%という感じ。1年生の授業は常に2クラスに分かれています。
国籍はバラバラで、アメリカ、ブラジル、インド、トルコ、ドイツ、中国、韓国、台湾、シンガポール等々。日本人はぼくだけ(日本人は毎年1人いるかいないかくらいで、他の学部でもほとんどいません。全生徒でみても5人くらい)。
平均年齢は22~23歳くらいでしょうか。最年長は32歳、最年少は18歳。社会人経験者は数名です。
そして3分の2くらいの生徒が、カルアーツに入学する前に大学や専門学校でアニメーション・イラストレーション・デザインなどの教育を受けているため、最初からめちゃくちゃレベルが高い・・・。皆についていくのに本当に必死です。
目下の希望進路は、45%がストーリーボードアーティストになりたがったいて、45%がビジュアルデベロップメント、残り10%がまだわからないとか監督になりたいとか、自分のスタジオを持ちたいとか。
たまに親にベンツを買ってもらってる天竜人がいます。というかぼくの実家の車よりいい車に乗っている生徒がとても多い。まあそれが現実です。もちろんぼくは徒歩片道40分のウォールマートまで歩いて通っている・・・。
ちなみにバレンシアってどんな街?
カルアーツはロサンゼルスのバレンシアという街にあります。ですが、正直どんな街なのかイマイチよく分かっておらず…。
というのもキャンパスの周りに公共交通機関は全くなく、ぼくはまだキャンパスから徒歩圏外の場所にほとんど訪れたことがないのです!車もってないので、はい。
バレンシアの中心地を見たことがないので、この街の本気がどのくらいなのかまだ分からないけれど、カルアーツの所在地は間違いなくド田舎。
最寄りのウォールマートまでは歩いて40分、アメリカで有名な画材店BLICKまでは車で50分。車がないとどこにもいけないという陸の孤島、それがカルアーツなのです。
といっても、課題に手がかかり、例え車があってもどうせ遊びにいけるような時間はないので、あまり気になりませんが(笑)。
1ヶ月過ごしてみて
クラスメイトや上級生、先生に刺激されながら課題に向かい続ける毎日で、英語もアートのスキルも、こんなんじゃ全然だめだ…とひたすら奮闘しています。
特に英語。先生の言っていることや友だちとの1対1の会話ならまだ問題ないのですが、ネイティブ複数人の会話スピードにはついていけず。
一番苦戦しているのがグループワークで、1時間半で劇やショートフィルムを作ったのですが、テンション上がった時のアメリカ人の英語はまるで分かりませんでした(笑)。
もうこれは慣れるしかないので、先生に許可をもらってレコーダーで授業を録音して、それを聞いて復習しながら課題をするというのが僕の今の日課です。
そして一番大切なこと。
英語のハードルや先生の酷評、過度な節約生活による空腹感と体調不良が容赦なく襲い掛かってくる日々の中で時折忘れそうになりますが、
なぜ映画をつくりたいのか?何を伝えたいのか?誰に伝えたいのか?そもそも本当に映画じゃないといけないのか?他の手段はないのか?
それを常に心の中心に据えて、単なるエンターテインメントの先へ到達できるように、アートメイキングをしていこうと思います。