近頃友人の結婚式ラッシュでして、久しぶりに会う人も多く、
最近何してるの?
とよく聞かれます。
昼間はもっぱら学費を稼ぐためにアルバイト、夜は足元に出現するゴキブリに怯えながらブログ執筆。バイトが休みの時は頼まれている作品の作業、という感じです。
とてもどうでもいいことですが、ここ数日かなり暖かくなってきて、夜、ゴキブリにエンカウントする確率が一気に上昇しました。
虫の気持ち悪い部分だけを集めたような存在の彼らに遭遇したときの絶望感たるや。
一応今のところ、出会った敵は逃すことなく全て叩き潰しています。
なぜゴキブリは怖いのか
ゴキブリ(自粛により以下G)ってなんであんなに怖いんでしょうか。
太古の時代、Gは今よりもっと大きくて人間を襲うような存在であったため、人間のDNAにはGを怖いと思う本能が刷り込まれており、それが未だに継承されている、という学説はよく目にします。
だが、そんなことはどうでもいいんだ。
ぼくは、あのサイズ感の虫が、気が付かない間に家に入り込んでいるというその事実が怖いんだ。
外でGを見たことありますか?確かに外でも気持ち悪い事には変わりないけれど、そこまで怖くはないですよね?
そう、家の中にいるから怖いんです。
ていうか家に居たら何でも怖い
電車に乗ってて隣に知らないおっさんがいても怖くないけど、家に帰ってドアを開けて知らないおっさんが居たらめちゃくちゃ怖いでしょ?
そういうことなんです。
家ってのは基本的に絶対不可侵のサンクチュアリであって、そこで発生する森羅万象は例外なく全て自分のコントロール下にある。
その前提を覆す存在は、全て怖いんです。
だからGもおっさんも、家に居たら怖いんです。
コイツとうとうアートに関係ない記事書きやがった、と思ってる人もいるかもしれません。
大丈夫、ここからアートに持っていきます。
普段ないはずのものがそこに存在すると目を引く
要は、普段ないはずのものがそこに存在すると、人の目を引くということです。
ぼくはスケッチの時によくこれをやります。
例えば、家の風呂場と浴槽をスケッチして、そのページを保持しておきます。
そして、別のタイミングで通勤するサラリーマンをスケッチするときに、その浴槽の中にサラリーマンを描き足すのです。
これだけで非常に面白いページが出来上がります。浴槽のなかでスーツを着てつり革を掴んでるって、すごいシチュエーションですよね。
仮にこれに強いコンセプトがあれば、そのまま完成度を上げてポートフォリオに入れられる作品になる可能性だってあります。
普通のobservational drawing(現実のものを観て描く事)に飽きた人は、是非やってみてください。
場+人orモノからはじめよう
作業はシンプルで、単体では見慣れているものを2つ以上組み合わせて、新しいものを創るだけ。
家にGが居るように、
場 + そこに不釣り合いな人orモノ
から始めるとやりやすいです。
例えば部屋の中に雨を降らすとか、食器棚の中で寝ている父親とか。いくらでも描けます。
これは公園にいたカップルのスケッチですが、私たちずっと一緒ね、ぼくたちはずっと一緒さ、みたいなことを延々話していてムカついたので、それならトイレも一緒にいけるように椅子だけ便器にしてあげました。ズボンもおろしてやれば良かった。
この方法は、描いていて非常に楽しいですし、アピールも強くなるのでおすすめです!
ちなみにニューヨークはたくさんゴキブリが出るから気を付けろ。