『絵がうまくなりたい』と言っているうちは、絵はうまくなりません。
それは『球技がうまくなりたい』と言っているのと同じだからです。
サッカーがやりたいのか、それとも野球なのか、バスケか、ドッヂボールか、けん玉か。
どの競技をやりたいのか明確にしないと、うまくはなりません。
絵も全く同じ。
理想を明確にすることの大切さ
どんな絵が描きたいのか、それがはっきりしていない段階で絵がうまくなりたいと言っても、必要な技術や的確な練習方法を考えることができません。
ぼくは物事の成長プロセスは基本的に、理想点と現実点を把握し、そのギャップをうめていく作業でしかないと思っています。
理想を具体的にすればするほど現実とのギャップが明確になり、課題が浮き彫りになりますが、『うまい絵』が目標となると、理想像が一切分からない。
理想がふわふわしてしまうと、自分の問題もわかりません。
だから、絵がうまくなりたいなら、まずはどんな絵を描きたいのか明確にしましょう。
ちなみにぼくは最初は人物やキャラクターの情報、年齢、性別、体重、質感、骨格、見えてない裏側の形が、誰に対しても過不足なく伝わる絵を自分の理想にしてました。(後から変わったけど)
好きな絵を探そう
現段階でどんな絵を描きたいのか分からないという人でも大丈夫。
好きな絵をたくさん探しているうちに、そこから自分の理想が見えてくるはずです。
ぼくは毎日Pinterestというアプリを使って、自分が好きだと思う絵、描けるようになりたい絵を探して収集しています。
ここで集めた絵は、のちにトレスや模写にも活用できるので、ガンガン集めましょう。
ほかにもTumblrというアプリも使用してます。
人のマネをすることを恐れるな
『好きな絵を探せと言われても、最終的には自分のスタイルを確立したい』
『人と同じような絵は描きたくないから、他人の作品を参考にしたくない』
と言う人もなかにはいますし、元々ぼくも同じようなことを思っていました。
しかしNYに渡ってから1週間後、とあるバーでParsonsのイラストレーション科を卒業したというジェニファーと知り合い、こんな言葉をかけられて考え方が変わりました。
ぼく『海外の美大でアニメーションを勉強したくて、受験の準備をしているんだけど、何かアドバイスをくれない?』
ジェニファー『好きなアーティストのマネをすることを恐れちゃだめ。むしろどんどん参考にすべきよ!例え練習のために誰かのスタイルをマネしたとしても、あなたが描いた絵はいつだってあなたの特徴をちゃんと反映してるから大丈夫!それに考えてみてよ、たった一回お手本にしたくらいでそのスタイルをものにできると思う?あなたが写輪眼使いならできるかもしれないけどね』
なるほど。
残念ながらぼくは、うちは一族の末裔ではないので、それからは心置きなく好きなアーティストの作品を模写したり参考にして、スキルを磨いています。
皆さんも、まずは好きな絵を探してみてください!