先日カルアーツ一年目の秋学期が終わりました。カルアーツは二期生なので、これで一年目の半分が終わったことになります。
ということで、英語に苦労したり(今も)、初めてのPhotoshopにてんやわんやしたり、ロサンゼルスに来てはじめてのこと尽くしだった一年目前半の出来事を一気に振り返ろうと思います。
最初は英語に大苦戦
ぶっちゃけなんとかなるんじゃないかと思っていたけれど、のっけから圧倒的に英語力不足を痛感しました。独学でTOEFL80点取得してドヤってたのが恥ずかしい。
最初は先生に頼んでボイスレコーダーで授業を録音させてもらって、部屋に戻ってからそれを聴きなおして復習していました。先生はゆっくり話してくれる人が多いのでまだ大丈夫なのですが、クラスメイトの英語がヤバい。速すぎてついていけない。
でも11月くらいになるとさすがに少し慣れてきて、入学当初ほどの居心地の悪さは感じなくなりました。でももしかしたら英語に慣れたんじゃなくて自分が英語をうまく使えない状況に慣れただけ?(笑)。
ちなみに前期の時間割はこんな感じでした。
ホームシックは?
留学生ってコミュニケーション能力的に、やっぱり最初はどうしても蚊帳の外になってしまうので、寂しさからホームシックになってしまうのかなあと思ったのですが、びっくりするくらい大丈夫でした。
まあぼくは年齢も年齢ですし、そもそもホームシックって贅沢な悩みだと思うんですよね。誰かに強制された訳でもなく自らの意思で留学しに来てるのに、そこでホームシックになるなんてそんな甘ったれた事はないと。
それに英語だったり気候だったり(LAはとにかく乾燥している)、デジタルツールだったり、新しい事にキャッチアップするのに夢中で、ホームシックになってる暇なんて一秒もなかったです。
ただし、胃はホームシックになる(笑)。これはどうしようもない。インスタグラムで美味しそうな日本食がアップされてるのを見ると、『うわー食いてええええええええええ』ってなる。
今はつけめんが食べたいです。
入学直後にいきなり体調を壊す
実は9月に入学してから約一ヶ月間ずっと体調を崩しておりました。
原因はラボのせいです。
ぼくたちキャラクターアニメーション科のメインとなる作業場であるPC室をラボと呼ぶのですが、ラボはとにかくアホみたいに寒くて、空気環境が悪い。
何故か常に冷房がガンガン効いており、冬はもちろん夏でも羽織るものが必要です。本当にムカつくくらい寒い(笑)。
さらに、防犯上の観点からラボに窓はなく、その上なぜか加湿器や空気清浄器もないため、恐らくカルアーツの中で空気環境が最も悪い空間。元々非常に乾燥しているLAですが、ラボの乾燥と言ったら筆舌に尽くしがたい。
ほとんどの授業はラボで行われるし、課題をやるのもこのラボ。ということで見事にのどがやられ、熱はないのに咳とくしゃみが止まらないという症状が一ヶ月続きました。
咳がとまらないのって辛いですよね。咳って地味に疲れるし。
片道小一時間のウォールマートまで歩いて行ってのど飴を買い、だましだまし生活していましたが、結局一ヶ月くらい症状が続きました。いやー辛かった。
ラボなどカルアーツの施設についてはこちら。
銀行を開設した
こちらでの留学生活を始めて早々にアメリカの銀行口座の開設もしてきました。
結構緊張していたのですが、拍子抜けするくらいあっさり開設することができて、一安心。
最初の頃はこういう些細なことでもイチイチ『おお、できたー!』感動してました(笑)。
今後留学や長期滞在を考えている方は避けては通れないトピックなので、そのときのことは以下に詳しくまとめてあります。
毎食自炊しました
極貧留学生活なので、当然のごとく3食きっちり自炊をしています。キャンパスのカフェテリアは未だに一度も使用したことがない。
ニューヨークにいた頃は一週間12ドルの食費で生活できてたんですけど、こっちだと近くに価格が高めのスーパーしかないので、さすがに1週間12ドルは無理です。それでも10パック入りで2ドルのインスタントヌードルを主力に、日々やりくりしています。
ニューヨークで一週間12ドルの食生活なんて無理じゃない?!って言われるけど、覚悟と知恵があればできる。
ちなみにぼくはインスタントヌードルのスープは絶対に捨てません。今でもそれをそのまま夕食の味噌汁にしたり、野菜スープを作るときに再利用します。栄養素的には決して健康ではないですが。
でも別にする必要がない人はしなくて良いと思います。ぼくは限界まで切り詰めないと、今も昔もサバイブできる余裕がないっていうだけです。
外食しないもんだから未だにチップの払い方もあまり詳しくないし、当然美味しい店も知りません。でも買い物スキルと料理スキルは確実に身に付いてきている。しっかり家事・炊事ができる男でありたいので、この調子で成長していこうと思います。
Photoshopに苦戦
カルアーツに来るまで一度もPhotoshopを使ったことがなく、クラスメートのほとんど全員がデジタルアートの経験があったので、のっけからめちゃくちゃビハインドでした(笑)。
最初は本当にPohotshop嫌いでした。そもそもデジタルツールで絵を描いたことがほとんどないし、それ故当然使い方が分からない。液晶タブレットのツルツルした描き心地にもなかなか慣れず。
スタートの時点で周りとの実力差が明白だったため、英語に加えてPhotoshopもぼくにとっては大きなハードルでした。
それでも逃げずに使い続けてたらなんとか触れるようになってきた。最初は起動するのも嫌だったので大きな進歩です。
Photoshopにまつわるぼくの苦悩はこちらにまとめてあります。
隙間時間を見つけてブログ更新
カルアーツに入学する前から、サラリーマン時代に培ったロジカルな部分とアートのクリエイティブな部分、二つのフィールドを持った稀有な存在になるべく、 留学中も定期的にスーツを着たアーティストのブログを更新し続けるつもりでいました。
当初は一週間に一本更新したいと思っていたものの、ふたを開けてみればそううまくはいかない月もあったり。
なかなかまとまった時間を取れなかったので、野菜を炒めてるときや、先生が教室に来るのを待っているときなど、隙を見てはスマホでポチポチとブログを書いてました。
もちろん後期も更新していきますし、カルアーツ合格体験記の続きも公開していきますので、是非読んで頂けたらと思います。
最近ご無沙汰のコラボ企画もまた色々仕掛けていきたいなーと思っていますので、お楽しみに!
ハロウィンパーティーを無事に乗り切る
10月末にはハロウィンパーティがキャンパス内でありました。さすが本場アメリカ、キャンパス内に巨大なステージが設置され、かなりの盛り上がりを見せました。
もちろんぼくも参戦。やっぱりこういうイベントは斜に構えているより、本気で楽しんだほうが良いですね。
ハロウィンの数日前に食堂でコンドームが配られたり、大学側からハロウィン当日は戸締りを徹底するようにという注意喚起のビラが寮の全室に配られたりして、ハロウィン当日に一体何が起こるねん!とそわそわしておりましたが、案外まともなパーティーでした。
ただこの日は外部からの来客もあったので、相当数の人がキャンパスにいて、活気は間違いなく今までで一番あったイベントでしたね。
Mayaのワークショップに参加
Photoshopに加え、Mayaにも絶望感を感じていたので、10月頃から授業とは別で土曜日に開催させているMayaのワークショップに参加しました。
全5回のワークショップで、単位はもらえませんがほぼ授業と同じ内容で、ドリームワークスのヒックとドラゴンでリギングを担当していた教授がしっかり教えてくれます。
このワークショップを受講している生徒は1年生ではぼくしかおらず、そもそも参加者全員で10人にも満たないとても小規模なワークショップでしたが、その分教授と密にコミュニケーションを取ることができ、Mayaの苦手意識をなくすのに非常に助けになりました。
授業と同じで各回3時間のワークショップなのでスケジュール的に少々大変でしたが、思い切って参加して良かったです。
フィルム製作開始
カルアーツの学生は毎年1本フィルムを自主作成することになっているのですが、11月にもなるとこのフィルム制作がいよいよ本格化してきます。
授業の内容や宿題も、自分のフィルム制作に関係のあることに変わっていきました。サムネイル作りやピッチングがスタートしたのもこの時期です。
ラフのサムネイル作りからはじまり、サムネイル最終案の作成、アニマティックの作成、パイプラインのテストの実施など、怒涛の2ヶ月が過ぎていきました。
ピッチングって何?!って人はこちら。
まとめ
ということで、今回はカルアーツ一年目秋学期の出来事を振り返ってみました。今思うと本当にあっという間でした。これで全体の8分の1が終了したことになります。
次の学期はいよいよフィルムを完成させる学期となり、前半とは比較できない程忙しくなるらしいですが、楽しみながら立ち向かっていこうと思います!
2017年3月に始めたこのスーツを着たアーティストのブログも、早いもので10ヵ月が経ちました。お陰様でたくさんの方に読んで頂けて非常に嬉しいです。2018年も、よろしくお願いします!