暑い、夏だ。平成最後の夏だ。
なにか夏っぽいことをしたいので、ぼくはアロハシャツを手作りしようと思います。
以前の記事にも書いたけれど、ぼくは好きなものを自分で作るという行為を大切にしている節があります。アニメーションだけに留まらず、自分の好きにレスポンス良く反応したい。
そんなわけでアロハシャツを手作りします。夏だし。せっかくなのでオリジナル生地を発注して、それで作ろうかなと。
今回はニューヨークにあるFashion Institute Technology(通称FIT)という美大で、ファッションデザインを専攻している友人てぃえこに手伝ってもらいます。
FITはニューヨーク、マンハッタンにある名門校で、その名の通りファッション関係では超がつくほど有名。なんとカルバン・クラインもここの卒業生です。
ちなみにてぃえことはニューヨークの美大予備校に通っているときに一緒の授業を取っていて知り合いました。
服の作り方。パタンナーってなに?
服ってどうやって作るんでしょう?デザインして縫製すれば完成?いや、否だ。
服をつくる最初のアイディアとなるデザインやスタイル画は平面のイメージですが、実際の服は立体物です。そのため平面のデザインから何も考えずにいきなり服を作っても、当初のデザインを立体物としてそのまま再現することはできません。
そこで平面のファッションデザインをパターン(型紙)におこす作業が必要となり、それをプロフェッショナルでやる人のことをパタンナーと呼びます。2次元のデザインを、デザイナーのイメージ通り3次元に変換するために、生地のカットの仕方や縫製方法を考えるのがパタンナーの役割です。
いくらデザインがよくてもパタンナーの腕が良くないとそれを服として再現することはできません。ぼくみたいな素人からしたらファッションデザイナーにばかり注目しがちですが、パタンナーは実はファッション業界では非常に重要なポジションなのです。
その重要性と専門性の高さから、てぃえこに協力をお願いすることにしたわけです。
作業工程と役割
今回の作業工程は以下の通り。
サイズ感・シルエット決める→生地デサイン→生地選び&生地制作→生地をてぃえこに郵送→パターン作成→生地カット・縫製→完成品を返送してもらう
役割分担は、
髭猿:アロハシャツの完成イメージのデザイン、生地のデザイン、生地の発注
てぃえこ:ぼくのざっくりとしたイメージをもとにパターン(型紙)におこす、縫製作業
という感じ。
サイズ感とシルエット
今回作るアロハシャツのイメージは、サイズ感は大きめ、袖口は肘にかかるくらい。つまりビッグシルエット。
あとはてぃえこの忖度次第(決して丸投げではない)。
一応具体的なサイズもあったほうが良いため、GUのヘビーウェイトTシャツが理想のシルエットに近かったので、サイトで着丈・身幅などの各サイズを調べ、てぃえこに伝えました。
生地デザイン作成
次に生地のデザインを考えます。ぼくが一番楽しみにしていた工程です。
既にデザインの原案は決まっていて、ぼくが以前作成したこちらのコラージュ作品を素材に、デザインを考えていきます。
ちなみにこのデザインを使って友人のお母さんのiPhoneケースを作成したこともあり、個人的に結構気に入っている。
画面の中に構成し直して、最終的にこんな感じになりました。
生地選びと制作
さて、次はいよいよオリジナル生地の作成に取り掛かります。今回はリアルファブリックというサイトを利用して、生地を発注していく。
早速生地プリントからGO。
自分のデザインをアップロードし、
生地の種類、生地の大きさ、デザインの大きさを選択します。デザインはこのようにリピートされます。良い感じ。
生地はリネンに決定。コットンと迷ったけど、涼しそうなのと素材感が気に入ってリネンに。長さは110cm×200cm、4,158円なり(送料別)。完成した生地の送付先はてぃえこの家にします。
生地の発注完了
リアルファブリックは初めてでも簡単に使用できたけど、アップロードしたデザイン画像の削除が一枚ずつしかできなかったり、無駄なポップアップが多かったり、正直UI的には微妙だった。
生地を注文する際は、小さいサンプル生地を最初に頼んで色味などを確認できます。しかし諸事情により時間がなかったので、いきなり本番のサイズで注文。想定外の仕上がりになる不安を抱えています。本来は絶対サンプルを先に注文してからの方が良いと思います。
ということで発注が完了した段階まで来ました。実際どんな生地が仕上がるのか直接見れないのが残念ですが、とても楽しみです!
(うまくいけば)後編へ続く。