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絵の楽しさを満喫するという考え。ありのままに描く人物画を読んでみた

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ロサンゼルスにあるカリフォルニア芸術大学キャラクターアニメーション科に留学中の髭猿(twitter:studyabroadAtoZ)です。

 

今回は大学の油絵の先生にオススメされて読んだありのままに描く人物画という本をご紹介します。

 

基本内容

画家・三澤寛志の45年間にわたる「絵画との格闘」の記録!

油絵や水彩による人物画創作のほか、ピクシブでおなじみの人体講座、東方プロジェクトのファンアート制作など、人物・キャラクターを多岐にわたって描き続ける画家・三澤寛志の、

代表的創作画業の多くを紹介する本邦初の画集である。信念として「人物をしっかり見て描く」姿勢を貫き通し、数々の珠玉の作品をつくり出してきた。

小学6年生のとき、ムリーリョ作『乞食の少年』に憧れて始めた油絵。その後、三澤寛志の45年間にわたる「絵画との格闘」の記録から、

とくに絵を描く上で参考になりそうな油絵・水彩作品を中心に技法解説して、等身大の三澤寛志を紹介する。

また、多くの過去作品を理解していただくポイントにもなるので、クローズアップ、バストショット、全身の制作プロセスを、必要に応じて10例ほど掲載している。

作品はできるだけ時系列に紹介しているが、技法書としての役割から、制作環境やテーマの設定などを考慮。大きな物語、小さな物語を交えた章立てになっている。

 

 

●第1章 「ものを見ること」との格闘、スタート

美術大学~大学院時代の作品からスタートする。

●第2章 制作の実践、オープン

二人のモデルを使った数種類の制作プロセスで技法解説する。

●第3章 舞台設定と大作の時代、フォーカス

公募展に出品していた約10年間の大作群を振り返る。

●第4章 描きたいものを描くスタイルへ、ターニングポイント

自分にとって描きたいものは何だったのか。 テーマがはっきり見えてきた。

●第5章 人物を象徴化して描く、エボリューション

ピクシブたんで、日々挑戦し続ける画家・三澤寛志。

 

鉛筆スケッチ→水彩スケッチ→油彩という制作プロセスが10例ほどご掲載されています。面白いと思ったところに都度反応して、描きながら絵が動いていく方法で描かれています。アタリが動くように、輪郭を描かないのもそのひとつだそう。

 

 

ご本人の大学時代から今日に至るまでの時系列に作品が紹介されていて、技法だけでなくその時々に大切にしていた絵に対する姿勢や考え方・制作環境の変遷も掲載されていて、それがとても興味深い。

 

 

掲載されている絵の制作プロセスはもちろん素晴らしいのですが、珠玉の言葉の数々がとても心に刺さった本でした。ということで今回はありのままに描く人物画から、特に心に残った言葉・エピソードを4つご紹介します。それではどうぞ!







あの色を使うんだよ!

『あの色を使うんだよ!』

作者が何色を使ったら良いか尋ねたときに先生がモチーフを指差しながら言い放った一言。色なんて人によって見え方が違うから見たまま描くのが唯一かつ最高の手段なのかもしれない。この絵具を混ぜろ、と指導することは個性を消すことに繋がってしまうのかもしれない。

 

 

ぼくも初めて絵の具を使ったとき、よく分からないけどなんとなく絵には正しい色みたいなものがあって、それを使って描けばうまく描けるもんだと思っていました。でも大学ではどの色とどの色を混ぜろ、何色を使え、という指導をされたことはない。よく観察して自分がそうだと思った色を使えば良いと言われます。

 

 

モチーフの牛骨を手作り

作者の三澤さんは、なんと牛骨の絵を描くために、牛の頭を食肉センターからもらってきて地面に埋めて、モチーフとなる牛骨を自分で作ることから始めたそうです。

 

 

こだわりが凄いですよね。自分の絵や表現に対する桁違いの責任の強さを感じたエピソードです。

 

 

完成を目指すのではなく楽しさを満喫する

完成を目指して描くのではなく、モデルさんをよく見て一生懸命描き、その楽しさを制限時間内に満喫できたら、それが一番良いと考えている。

 

 

絵を描く人の価値観の中で、最も自然にすぅーっと心に入ってきた考えです。この言葉に出会って救われる人がきっとたくさんいると思い、それが今回の記事を書く一番大きなモチベーションになりました。

 

 

自分の絵を見ている人のことはひとつも考えてない

ひとつ一貫していることは、自分の絵を見ている人のことはひとつも考えてないということ。自分が描くことに関する研究をすることが第一であり、それを美術作品として人様の目にどのように映るかは二の次になっている。でも人の目を気にしていないかというとそうでもなく、絵を描く人、絵を勉強しようとしている人に自分の絵を見せたいという気持ちは強いようだ。

 

 

絵を描くということは自分の研究を突き詰めるために日々を過ごしていくだけ。他人と自分の絵を比べてしまいがちな人に届いて欲しい言葉だなと思います。

 

 

まとめ

技術的にはとてもすぐには真似できそうにないですが、読んだ瞬間にハッとさせてくれる言葉がたくさんなので、油絵の未経験者でも一読の価値ありです。

 

 

純粋な読み物として、絵の具を使い始めた頃の自分にオススメしたい本だと思います。引き続き、他の書籍の紹介もしていこうと思います。では!

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