初心者におすすめのトレーニングとして紹介したブラインドコントアーですが、実はこれはただのトレーニングではなく、上級者も用いる立派な技法でもあります。
そこで今日はブラインドコントアーを技法として用いる方法をご紹介します。
ブラインドコントアーってなんだっけ?
Blind contour(ブラインドコントアー)とは、紙や手元を一切見ずに、モチーフだけを見続けてドローイングをするという手法で、海外の美大でもよく教えられている、立派な技法のひとつ。
ブラインドコントアーはその手法から、普段引けないような線を引けるのが魅力で、やり方によってはポートフォリオに入れられるような立派な作品ができあがります。
特にライフドローイングとの相性がよく、立派なファインアート作品が完成します。
必要な画材は?
ブラインドコントアーを用いたライフドローイングは作品として強く、ポートフォリオにも入れられる可能性があるので、ニュースプリントなどの低価格の紙ではなく、しっかりとした紙やチップボードで作成したほうがいいです。
チップボード
チップボードは薄いダンボールのような画材で、大きくて丈夫、しかも安価で入手しやすいという、かなり魅力的な画材です。
クロッキー帳
木炭
ペンやマーカー
修正液
ブラインドコントアーでライフドローイングをしよう!
ぼくが実際にNYのアートスクールに通っていた時に授業でやったのは以下の内容です。
・友だちと向かい合って座り、1分~5分でお互いの顔をブラインドコントアーで描く
・10分のムービングポーズをブラインドコントアーで同じ紙に描き続ける
・10分ポーズの前半5分はブラインドで描き、後半5分は見て水彩で色を付ける(全身描く)
・10分ポーズの前半5分は見て、後半5分はブラインドで水彩で色を付ける(全身描く)
・10分ポーズの前半5分はブラインドで描き、後半5分は見て水彩で色を付ける(顔のみ描く)
・20分ポーズの前半10分はブラインドで描き、後半10分はチャコールと修正液でトーンをつける
『ブラインドコントアーでスケッチブック7ページ描いてこい』、なんて宿題もありました。
この方法でポートフォリオに入れられるくらい良い作品ができることもありますし、ブラインドコントアーで描いたものを下地にして、その上から別のものを描くのもありです。
ちなみにぼくの韓国人の友人は1分×20ポーズをブラインドコントアーで重ね描きした作品2つをポートフォリオに入れて、SVAのグラフィックデザインに合格していました。
侮りがたし、ブラインドコントアー、是非お試しあれ。