絵を描くのが楽しい!もっと絵がうまくなりたい!と思っている皆さん。皆さんは絵の上達のためにどんな事を取り入れてますか?
上手い人の絵を見て何か参考になるところはないかな、って思う人は多いですよね。でも完成後の絵を見ても、どうやって描かれたのかさっぱり分からない。やっぱり描いている最中を見たい!
ということで今回は特別企画!プロの一流アニメーターの絵の描き方を元に、初心者と上級者の違いを考察してみようの回です!
当ブログでも一度インタビューさせて頂いたアニメーターの立中順平さん。
アニメーションの専門学校を経て、1993年よりディズニーアニメーションジャパンにてアニメーターとしての仕事をはじめる。
以後、アンサースタジオを経て現在フリー。TVアニメ「メジャー」、「ダイヤのA」、「ユーリ!!! on ICE」といった超有名作品に携わり、アクション作画監督として大活躍中。
今回は言わずと知れた神作画の立中さんが絵を描くプロセスをご紹介させて頂きます。
ちなみに以前立中さんにインタビューさせて頂いたときの記事はこちら。
初心者は最初から全力で描き始める
初心者であればあるほどいきなり細部からゴリゴリ描き始める癖がありますよね。ぼくも絵を描き慣れていない頃そうでした。
なんでそんな事をしていたのか今改めて振り返ってみると、絵が上手い人は下描きしないでいきなりゴリゴリ描いていくと思っていたからなんです!同じように考えている人も多いと思います。
でも全く違う。むしろ真逆なんです!!
上級者はラフに描き始める
上手な人程、最初は大雑把にスタートして少しずつ細部を描き込んでいきます。描き始めに注目して立中さんのスケッチを見てみましょう。
— たてなか じゅんぺい (@junpei58) 2018年11月11日
— たてなか じゅんぺい (@junpei58) 2018年11月12日
いきなり全力投球していない。ラフに描き始めて、少しずつ細部に迫っている様子がよく分かりますね。
初心者は絵を直さない
いきなり細部からゴリゴリ描き始めた初心者は、一度描いた絵を修正しないという癖もあります。
これもやっぱり勘違いが原因。上手い人程修正をしないで一発で決めると思っていませんか?
でも全く違う。むしろ真逆!!(2回目)。上級者は柔軟に描き直しながら、そして探しながら作業を進めていきます。
上級者は絵をどんどん変更する
上手い人程フットワークよくガンガン変更・修正をしていく。描きながらよりより完成を求めて、絵を探っていくのです。
#motogp pic.twitter.com/4Xi2wcDIDg
— たてなか じゅんぺい (@junpei58) 2018年11月14日
大きさ、角度、背景、色等を柔軟に変更しながら探っている感覚がとてもよく分かります。
アニメーター、立中順平さんのスケッチのメイキング動画。納得いくまでポーズを考えておられる!!(ご本人の許可を頂いての投稿です) pic.twitter.com/j97Ae3ptAw
— 髭猿 (@studyabroadAtoZ) 2018年12月21日
ポージングも同様。よりキャラクターの個性や場面の情報を的確に伝えるために、納得がいくまでとことんポージング探ることは大切ですね。
まとめ
ラフからスタートしてポーズを探る。最初のアイディアや一度引いた線に固執せず、柔軟に修正していく。絵描きにとっては非常に当たり前のことですが、初心者の人が見落としがちなポイントです。
ぼくが留学しているカルアーツの先生が“Never one and done”と言っていたけど、まさにその通りだなと思います。一度も描き直しをせずに完成することはないんだと、改めて勉強になりました!
いかがでしたでしょうか。プロが絵を描くプロセスをよく観察するとたくさんの学びがあります。今一度ご自身の絵を描くアプローチを振り返ってみると、上達のヒントが見つかるかもしれませんね。
立中さんのイラストやアニメーションはツイッター(@junpei58 )からも見られるので、皆さんも是非チェックしてみて下さい!書籍の模写もおすすめです。