『日本はスケッチ後進国である。スケッチを描く文化も、描かれる文化も醸成されていない。』
これは、とある有名なぼくの言葉から引用しました。
でも結構あてはまると思うんです。
街歩いていて、スケッチしている人を見かけることってほぼないですし。
スケッチ後進国は、アーティストからしたらデメリットが多いです。
・スケッチしてるとジロジロ見られる
・描かれることを嫌がる人が多い
・日本で購入できるスケッチブックのコスパが悪い
この三重苦です。
海外と比べて、日本という国において、スケッチは本当に浸透していないです。
でも海外美大留学をする上で、スケッチは非常に大切です。
目次
スケッチブックはポートフォリオの中でも重要
海外美大では、requirementにスケッチブックが含まれていることが多いです。特にアニメーションやイラストレーション専攻だと、ほぼ必須な気がします。
内容はこんな感じ。
・スケッチブックから好きなページを10枚くらい抜粋してポートフォリオに入れて下さい
・スケッチブックを郵送してください(カルアーツ)
またスケッチブックの中身にも条件もあります。
・人物だけでなく動物、風景も描きなさい
・動作中の人間を描きなさい
・色も使いなさい
・複数のマテリアルを使いなさい、等々
※詳細は各大学のサイトを確認して下さい。
requirementを確認すれば分かると思いますが、電車の中や、なんとなく散歩しているだけでは描けない対象が多いです。
動作とかスポーツとか描きたくても、どこに行くべきか結構悩みますよね。
ということで、ぼくが日本で受験対策をしていたときに開拓した、おすすめのスケッチスポットを紹介します。
東京近郊おすすめのスケッチ場所
1.舞浜駅周辺(動作中の人、ポジティブな感情表現が描ける)難易度★★★☆☆
ご存じ、ディズニーランドの最寄駅。
ここにいる人は今から夢の国に突入する人たちなので、非常にテンションが高く、オーバーリアクションです。
そのため日常ではなかなか描けないダイナミックなポーズが描けます。
全身で感情表現していて描きごたえがある。夢の国の力ってすごい。
ディズニーランド側の改札を出てすぐ左手にBecker’sというカフェがあるので、そこのテラス席から描くのがGOOD。
落ち着いて描けるし、人にジロジロ見られることもないです。
2.上野動物園(動物、パフォーマー)難易度★★☆☆☆
動物が描けるのは言わずもがな、ポイントは動物園の手前の公園です。ここではパフォーマーの方を描くのがミソ。
パフォーマーは民族衣装を着ている人が多く、スケッチブックの中身のバリエーションも充実すると思います。
他にもカップルや散歩中の熟年夫婦等、多種多様な人が多いのが特徴です。
植物や風景も描けるので、オールインワンで便利です。
3.新宿御苑(色んな地域の植物)難易度★☆☆☆☆
植物を練習したいならここ。
色んな地域の植物が描けますし、室内展示もあるので雨の日でもスケッチできます。
ぼくは平日のガラガラなときに、よく籠って描いてました。世界堂→新宿御苑はもはや定番コース。
植物だけだとつまらないので、ここで描いた下地の上に重ね描きとかもしてました。
4.駒沢オリンピック公園(スケボーやその他スポーツ)難易度★★★★★
スケボーのパークがあるので、遠巻きにスケッチします。
常に人が動いているし、日常の動作ではないのでかなり難しいですが、非常に良いトレーニングになります。
サッカーのフィールドもあるし、小さい子供も多いので、多種多様な動きが描けるかと。
難しいのでイライラするけど(笑)、ベンチが多いのは◎。
5.羽田空港(旅行者やビジネスマン、風景)難易度★★☆☆☆
空港には、生活も職業も異なり、様々な目的を持った人がたくさんいます。
スーツケースや持ち物を注意深く観察しましょう。
また、空港内はイスが多いので座って落ち着いて描くことができます。
お腹が減っても軽食がとれますし、カフェもあるのでまさに至れり尽くせり。
番外編.自分の家の近所(ワンマイルスケッチ)
これは僕がNYにいたときに編み出したスケッチ術です。フレッシュな目で世の中を見るために、あえて勝手知ったる近所でスケッチするという練習です。
見慣れた風景でもスケールを変えたり、コンポジションを工夫すれば、いくらでも面白くなります。
これぼくの中では結構おすすめのトレーニングです。
スケッチするときはマナーを守りましょう
日本ではスケッチ文化が浸透しておらず、描かれることを嫌がる方もたくさんいらっしゃいます。
がっつり人物を描く際は、一声かけるなど、最低限のマナーを心掛けましょう。
電車でスケッチしてたら、『何ジロジロ見てんねん!』って怒鳴られた知り合いもいます…。
上記の場所でのスケッチは自己責任でお願いします。
画材を広げたり、絵の具を使う場合も、その施設へ確認が必須です。
また、スケッチしている人をジロジロ見るのも微妙です。気になって集中できない人もいるので。
気になったときはタイミングをみて『上手ですね、見ていいですか?』って一声かけましょう。
日本でも良いスケッチ文化が育ちますように!髭猿(@art_yusuke)でした!
この記事を読んだ人はこちらも読んでます
- この世で最もスケッチにおすすのの場所は山手線である。異論は認めない。
- スケッチ後進国日本で探す、おすすめのスケッチブック
- 日本では誰も知らないスケッチのコツ。ぼくがNYで学んだスケッチのアドバイス
- ダイソーの激安ボールペンがスケッチに最適な理由