姉は正直だ。悪く言えば容赦がない。
姉は特に美大を卒業したわけでなないが、芸術的な感想をストレートに言語化するのがうまい。『味がある』という曖昧な表現に逃げることも少ない。
だから彼女の意見はとても貴重で、ぼくはよく自分の作品を姉に見せる。
先日これを見せた。そのときの姉の感想は、
姉
すげーーー
春
梅雨
秋
冬
ブタ
夏は?
いや確かに梅雨っぽいけども。この並びなら夏だと忖度してくれよ。
そして姉の口から放たれた衝撃の一言。
姉
雨が好きな自分が好きなんだろ?
…………
…………
…………
…………嫌いじゃないよ。