毎日スケッチをしていると、面白いもの・描きたい思えるものがないように感じる、倦怠期のような時期があるかもしれません。
『あれ、世の中ってこんなにつまらなかったっけ?』ってなる、アレです。
でもつまらないのは世の中じゃなくて、自分の方ですよね。自分の見方に原因がある。
そこでもう一度リセットして、フレッシュな目で世の中を見れるようにするために、ぼくがニューヨークでよくやっていたスケッチ術をご紹介します。
ブレイクスルーしたい時はワンマイルスケッチをしよう
行き詰ったときにおすすめなのが、ワンマイルスケッチです。
ぼくのワンマイルスケッチ
ワンマイルスケッチとは、文字通りワンマイル(自分の家の近所)の範囲内でスケッチをするというもので、普段見慣れた環境の中で目新しいものや面白いものを発見するという訓練です。
ニューヨークのアートシーンの最先端のスケッチ術で、ぼくはしょっちゅうやっていました、というかぼくが自分で考えました。はい。
いやでもこれ、まじで効果ある。
ワンマイルスケッチのコツ
実際にワンマイルスケッチをするときにぼくが気を付けているのは、こちらです。
・テクスチャに注目する(ズームインの視点を持つ)
例えば木の幹のテクスチャを捉えてみたり、塀の凹凸を表現してみたり。
これは木のテクスチャに注目してスケッチしました
・ネガティブスペースを見つける
ネガティブスペースだけでスケッチするのも新鮮ですよ。記事はこちら。
・スケールを変える
小さいものを大きく、大きいものを小さく描くだけで、見慣れた景色がドラマチックになります。
・足したり引いたりする
例えば窓やドアの数をやたら増やしてみたり、木の枝を削ぎ落としてみたり。
・歴史を調べる
近所だって実は知らない事だらけですよね。
地名の由来は何か、なぜマンションが建っているのか、なぜ公園が多いのか、なぜ一軒家が多いのか。そんな事を考えて調べると、必ず新しい発見があります。
何を描くかよりどう観るかが大切
初めてワンマイルスケッチをする時は、スケッチの出来をあまり気にしないで楽しんで下さい。
描かれたものより、
・自分がどういう見方をしたか
・何に着目したのか
ということの方が重要です。
ワンマイルスケッチを通して、自分の家の周りでも知らない事だらけだった!と思えたら大成功です!
おすすめの映画
ワンマイルスケッチのコツでスケールを変えるという方法をご紹介しましたが、スケールを変えることで演出できる面白さは、『マルコヴィッチの穴』という映画を見ても体感できます。
とても参考になるので、是非観てみて下さい。
日本つまんないって言う人、嫌いです。
つまらない見方をしているのは自分です。だからこそのワンマイルスケッチ。お試しあれ。