このブログでは、アメリカを中心にアート留学や社会人留学という切り口で記事を書いたりインタビューをしてきましたが、今回は日本国内で働きながら学ぶということにスポットを当てようと思います!
ということで日本で働きながら海外の大学院にてオンラインMBAプログラムを受講しているバリキャリのVEMOさんにインタビューをさせて頂きました。VEMOさんは昔ぼくがアルバイトをしていたスタートアップで上司だった方です。
社会人留学したいけど仕事を辞めたくない方や、働きながら学ぶことに興味がある社会人の方の参考になれば幸いです。それではどうぞ!
自己紹介(今までのキャリアについて)
新卒から10年間、営業・渉外として、様々な規模のクライアント向けの提案営業に従事してきました。転職歴は新卒で入社したメナード化粧品から、リクルートのゼクシィ(販売促進)→楽天→リクルートキャリアとキャリアを重ねてきました。
その後はスタートアップにジョインをして、より経営者の近くで、プロダクトマネージャーとして事業開発・拡大、 営業・カスタマーサクセスマネージャーとして業務マネジメント、人材マネジメントを行い、現職では人事、労務の立ち 上げ、仕組化を行っています。
なぜ大学院へ進学をしようと思ったのか
現在の職場であるスタートアップでは経営面にダイレクトに関わる仕事が多いのでやりがいは大きいものの、苦手な事に取り組まないといけない場面が増えてきたんですね。今までは営業活動や事業開発などに自分の強みを見出して仕事をしてきましたが、それ以外の事も求められるようになってきた。
でもやってみると意外と出来たりすることもあって、もしかして先入観で苦手だっただけなのかな?と思うようになったんです。それなら経営全般を学んでみて、自分の得意なこと、好きなことを改めて知る機会を作って、自分のキャリアアップに繋げてみたいと考えるようになりました。
今後70歳まで働くとしたら自分のキャリアはまだまだ長い。今の段階ではもっと学びに時間を費やしても良い、自分の可能性を探求してみたいと思い、大学院で経営学の勉強をしようと決断しました。
髭猿:大学院に行こうと思ってから申込みまでたった2日という、変態的なスピード感だったそうですね(笑)。
1日考えて寝かせて翌日気持ちが変わっていなかったので即仮申込みしました!2018年9月から開始していて、2年ちょっと通う予定です。
オンラインMBAプログラムって、ぶっちゃけどうなの?
髭猿:VEMOさんは留学ではなく、海外の大学院に入学しオンラインで授業を受講するという選択になりましたが、なぜですか?
簡単にまとめると、働きながら学びたかった×英語で学びたかった=海外の大学のオンラインMBAということです。
最初に考えたのは国内の大学院か海外の大学院かということ。海外なら学費が安いドイツが候補でした。でもMBAならアウトプットする環境があったほうが絶対良いと思い、働きながら勉強することにしたんですね。となると国内で勉強をしようと。
日本国内からでもオンラインという形で海外の大学院に通うことができます。なので、次に考えたのが日本の大学院にするか、海外の大学院にするか。やはりビジネスレベルの英語を身に着けたかったので海外の大学院にオンラインで通うことにしたんです。
オンラインMBAのメリット・デメリット
メリット:拘束される時間が短い(クラスは週一回)なので、予習復習の自分で時間をコントロールできるのが良いです。あとは海外の大学院だと色んな国籍の人と一緒に勉強できます。
デメリット:会ったことない人とオンラインだけでグループワーク(三ヶ月かけて事業計画書をつくる等)をする際はやはり難しさを感じますね。お互いの関係性がない場合はやっぱり直接会った方が進めやすいのは事実です。でも、オンラインのコミュニケーションだけでプロジェクトを進めるスキルが身に付くので、メリットとも言えるかもしれないですね。今後はより一層求められるスキルですから。
働きながらのオンラインMBAプログラム
髭猿:実際に仕事をしながらオンラインMBAプログラムを受講してみてどうですか?
なかなかキツいですね(笑)。だらだらする時間はほとんどなくなりました。今は仕事、ご飯、睡眠、課題、お風呂、あとはなるべく週2でジム、それ以外の時間は設けていないです。平日平均2時間、土日平均5時間は勉強時間を確保しています。もちろんそれ以上勉強することも。MBAを取りたいわけではなくで純粋に勉強したいので、かなり時間をかけている方だと思います。
髭猿:ちゃんとジムにも行って運動をしているのが凄いです!勉強時間を捻出するために工夫していることはありますか?
スキマ時間を有効活用しています。試験やレポート前は昼休みも勉強して、電車でも動画を見たり。あと、仕事はなるべく残業しないように、日中は徹底して集中します。睡眠時間を確保しないと仕事の効率が下がり残業になってしまうので、しっかり寝ることも大切にしていますね。勉強時間と睡眠時間(6時間)はまず確保して、残った時間で他のことをします。
髭猿:確かに睡眠時間を削らないというのは大切ですよね!!
留学先の情報
私が選んだ大学院はBOND大学大学院です。知り合いがここの卒業生だったこと、またビジネス・ブレークスルーとの共同プログラムならそんなにおかしなものではないだろうと思い、比較検討せず決めました。
髭猿:比較検討しなかったんですか(笑)。ここでも相変わらずの即決力ですね。
留学準備について
BOND大学大学院のオンラインMBAプログラムの受験に必要なものは以下の通りです。
- 英文エッセイ(A41枚)設問に答える方式
- 成績証明書(英文)
- 卒業証明書(英文)
- パスポートのコピー
- 推薦状2枚(前職の上司)
- 英語のスコア(詳細は下記)
英語のスコアは以下のどれかをクリアしていればOKです。
- TOEIC 600点以上(TOEIC IPテストも可)
- TOEFL(CBT213以上・iBT79以上・PBT550以上)
- IELTS 6.0以上
オーストラリアのスタディーツアーに行くには以下のスコアが必要になります。
- TOEIC (750以上)
- TOEFL (CBT 230 with Essay 5.0 min/ iBT 89, all sections = 20, writing = 22)
- IELTS Academic Module 6.5 (no subscore less than 6.0)以上
(スタディツアーには入学から2年以内に最低1回、卒業までに計2回のご参加が必須)
その他、BOND大学大学院の受験準備に関する詳細はこちら。
英語はどうやって勉強しましたか?
以前にフィリピンで3ヶ月の語学留学をしました。英語力の土台はそこで築けたと思います。その後も海外出張などで英語を使う機会に恵まれていて、英語のプレゼン準備などを通して英語力を磨きました。
ですが、いざオンラインMBAプログラムが始まると周りの英語力との差に愕然として。初日で来る場所間違えたと思いました(笑)。今思えばフィリピン留学以降は、本気で英語を勉強していたとは言えないですね…。
だから即決することで否応なしに今の環境に飛び込めたのは良かったです。色んな人の話をちゃんと聞いてたらビビって逆に留学決断できなかったかも。
髭猿:自分の英語力不足に気が付く前に環境に身を置いてしまうって結構大事ですよね。
専攻、取得しているクラスや時間割について
専攻はオンラインMBAプログラムです。科目によっては一部日本語で取れるものもあります。50%以上の成績評価で単位が取得できます。トータルで12credit(18科目)を5年以内に取れば卒業できます。
髭猿:ちなみにクラスメイトはどんなバックグラウンドの人がいるんですか?
製薬会社勤務の人が多いですね。国籍でいうと多少日本人が多め。ただ日本人でも海外に駐在している方も多くいます。ほとんど学費を自腹で払っている人たちなのでモチベ−ションが非常に高いです。みんなかなりぐいぐい来ますね(笑)。
授業や課題の内容は?
授業は例えば、航空会社の決算書を読み込んで3社の比較をする、みたいな内容です。全てオンラインで英語で行われます。授業でやることは大きく分けると4つあって、これがなかなか大変で時間がかかります。
まずは授業の準備で、以下の7つのことをやります。
- 予習
- ビデオを見る
- テキストを読む
- パワーポイントを読む
- タスクをやる(バランスシートを作る、資産表をつくる等)
- クイズをやる(10時間くらいかかる…)
- 授業を受ける
これを毎週ぐるぐる繰り返しながら、mid term semester exam→レポート→final examと進んでいきます。
髭猿:授業の準備だけで相当大変そうですが、それに加えて試験やレポートもあるのですね…。
今後の目標
学んだこと、得たことを仕事に生かしたいです。スキルがあればあるほど自分ができることが増えてくるので、それをしっかり還元したい。自分のやりたい事とできる事が分かればもっとパフォーマンスが上がるし、自分が幸せにできる人が増えるはずなので!
あと今年の8月にスタディーツアーというオーストラリア現地での授業に参加するので、それに向けてしっかり英語力をアップさせていきたいです。
社会人留学をしようか迷っている人へ一言
定年が45歳ならなんとなくこのままでも良いのかもしれないけれど、定年が70歳ってなったら、30代からでも何でもできる。学ぶのに遅すぎることなんてないと思います。60歳から学んだって良い。
一度社会人になると、歩みを止めて勉強に時間を費やすのってなんとなく怖い感じがありますよね。周りに取り残されるというか。でも2~3年学びに費やしたって何ともないし、むしろそうすべきだと思います。私みたいに働きながら大学院に通うことだってできます。
髭猿:働きたいタイミングで働いて、学びたいタイミングで学ぶと。
そうそう。そして同時にやりたいなら同時で(笑)。社会人になってから勉強するからこそ深く学べる科目ってあると思うんです。リーダーシップやコミュニケーションなんか特にそうで、今までの経験があるからこそ腑に落ちるし理解できる。それが純粋に楽しいんです。その楽しさだけでも、今から勉強する価値はあると思います。
髭猿:貴重なお話ありがとうござました!
まとめ(以下髭猿)
ぼくが会社を辞めるときに、飲み会で仕事や会社の愚痴を言う人にはなりたくないと自分に誓ったことがあります。愚痴るくらいなら具体的な行動を起こしたい。愚痴る暇もないくらい生産的な事を考え続けたい。そして同じような考えの人たちに囲まれていたい。
自分の望む明日に向けて、今日具体的に動き続ける人が身近にいるというのは、なんて幸せなことなんでしょうか。あの日の誓いに順調に近付けていると確信した髭猿でした。
以上、日本で働きながら海外の大学院にてオンラインMBAプログラムを受講しているVEMOさんのインタビューでした!お話を聞いていると、今ほど学びに恵まれた時代はないなーとつくづく感じます。今後もアートの分野に限らず、留学に関するトピックを発信していきます。では!