クロッキーをやっている人の中には、いろんな理由があって数ヶ月クロッキーが出来ないこともあると思います。
で、久しぶりにクロッキーを再開したら全然上手くかけない!練習不足で腕がなまってしまった…。こんな経験ある人多いですよね!
ちなみに、練習不足でなまってることを英語では
I’m rusty. ※Rusty=さびている
と表現します。
ということで今回は、
- 練習不足でなまってしまった!
- 錆び付いた腕を元に戻したい!
そんな時にどうリハビリしたらいいか、ぼくが意識していることをご紹介します。
久しぶりにクロッキーをして全然上手く描けなかったときにぼくが意識しとていることは、
- クロッキー会には参加せずまず模写をして感覚をリセットする
- 模写とクロッキーを並行して行う
です。
以下から詳しく解説していきます。それではどうぞ!
Step1: クロッキー会には参加せず模写をして感覚をリセットする
ぼくが最初にするのは模写です。クロッキーをやるのではなくて、その前段階として模写をします。
いきなりクロッキーをしてしまうと、その時のサビや手癖がむしろ育ってしまうような気がするので、手癖のリセットというか、感覚をニュートラルに戻すためにまず模写します。
ぼくがリハビリ期間中に模写する本は常に決まっています。この2冊です。
別にルールを決めているわけではないんですが、感覚が変だなって時は必ずこの2冊を模写しています。
もちろん2冊とも線のクオリティや表現が素晴らしいので、それを取得したいっていう目的もあるんですけど、
この本に掲載されてる二人のアプローチがすごく自分に合ってると言うか、大切な基本が凝縮されている感じがして、そういう意味で感覚をリセットするのにはとても良い。と思っていつもこの2冊を模写をしてます。
模写するときの道具
スタンド
模写をするときはイーゼルの代わりにこのスタンドを使っています。
元々はiPadで絵を描くようのスタンドとして購入したんですが、最近ではオンラインでクロッキーする機会がかなり増えたので、クロッキーやジェスチャードローイングでも重宝しています。
クロッキー帳を直接机に置くと、画面はこう見えます。分かりやすくするために少し大げさに表現してますが、遠近法が働くので画面の奥と手前で感じ方に差が出てしまいます。この状態で描くと絵が歪みやすくなってしまうんですね。
なのでこのスタンドを使って画面と目が平行になるようにしています!肩と首の痛み防止のにも大活躍です。
クロッキー帳のサイズが少し大きいので画板を敷いてます。左に置いたiPadで見本を開いて、模写します。画板を支えているのがスタンドです(赤で囲った部分)。
関連記事:美大生がおすすめするイラスト描くためのiPad用スタンド!
クロッキー帳
リハビリ期間中はガシガシと量をこなしたので、そこそこサイズが大きくて価格も安いこのクロッキー帳を使うことが多いです。
このクロッキー帳は裏写りしますが、模写をするときは両面使うこともあります。もし見にくいと思ったら片面だけです。
ちなみにモデルさんを描くときは絶対片面しか使いません。両面使ってしまうと、やっぱり気持ちが雑になり、それが全部絵に出てしまって決して良いものは描けないからです。
(ぼくがそうっていうだけなので!両面か片面かは、自由に選べば良いと思います!)
画材
ぼくは木炭やチャコールペンシル、ボールペンを使うことが多いですが、
- 自分が好きな画材
- 自分が楽しく描ける画材
を選べば良いと思います。気持ちが乗る環境を自分に用意してあげることは結構大切です。
唯一ぼくが気をつけてる事はその日のセッション(30分とか2時間とか)の間は同じ画材を使い続けるということです。
これはニューヨークで先生に言われてからずっと意識をしています。
画材によって得意な表現・適した表現が変わるので、30分とか2時間とか短い時間でも繰り返すにつれて線の取捨選択や表現が洗練されてきて、後半に良いものが出やすかったりするんです。
でも途中で画材を変えてしまうと毎回積み上げてきたものがリセットされてしまう。なんとなくその日描いたものが全部バラバラというか、まとまらない感じがするんです。
単純に良い作品が出にくいっていう話を先生に言われて。実際それは自分もすごく感じることがあったのでそういう風にしてます。
もちろん個人差はありますし、万人に当てはまることではないと思うので、選択肢のひとつとしてご紹介だけしておきます。
Step2: 模写とクロッキーを並行して行う
数日間に渡り模写をしたら、今度は模写とクロッキーを同時並行します。出来ればクロッキー会の前に模写をしてからクロッキー会に参加するようにします。
この時気を付けることは、小さく描きすぎないことです。小さい絵は良いところも悪いところも隠してしまいます。
なんとなく合っているように見えてしまうんですね。
なので、最低でもA4サイズに2体入る程度の大きさで描くことを強く強くおすすめします!!
リハビリ期間中はうまく描けないなーという気持ちが先行しているので特に小さくなりがちです。なんとなくで描かないために、ぜひ絵のサイズを意識してみてください。
リハビリを頑張り過ぎない
『久しぶりにクロッキーをして全然上手く描けなかった…。よしリハビリするか!』
という時に一番気をつけることは、頑張り過ぎない事です。
リハビリの時って頑張っちゃいがちじゃないですか。
『2ヶ月全くクロッキーしてない!やばい!もう今日は6時間ずっと絵を描こう!』
っていう風に、リハビリの1日目って張り切ってしまいますよね。でも大事なのはやはり継続です。
リハビリ期間も、リハビリを継続するっていうことがまず大切ですよね。1日5分でも良いから毎日描いて、それが徐々に積み重なりいつもの感覚に戻っていく。
そこからさらに継続して日々鍛錬してくっていう。その継続が本当に大切だと思います。
もちろん、そもそもちゃんとクロッキーを継続して、描かない期間を作らないってことがまず大前提なんですけど(笑)
けどなかなか全てがうまく行くわけがないと思うので、もしクロッキーをしない期間ができてしまって、久しぶりにクロッキーをしたら全然上手く描けなかったー!という際は試してみて下さい。では!
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