今日も世の中には、わからん紙が多く、たまらん画材にあふれている。
ということで今回は、今までずっと大嫌いで避けてきたのに、突然毎日使うようになった画材のレビュー。
それがマルマンクロッキー帳S263。
絵を描くのが好きな人や、このブログの読者の方は、おそらくほとんどの人が知っているであろうこのクロッキー帳。
- ソフトカバー
- 紙の色は綺麗な白
- 100枚綴
- A5サイズ
とある理由でずっと嫌いでしたが、その理由ゆえにサムネイルを描くにはぴったりだった、というお話です。それではどうぞ!
もともとマルマンクロッキー帳が嫌いだった
ぼくは元々マルマンクロッキー帳が嫌いでした。今もまだちょっと嫌いです。
紙がペラペラでツルツルすぎるんです。もう、みんな正直になろう。本音で語り合おう。マルマンクロッキー帳って、ほぼコピー用紙がまとまってるだけじゃん。
だから使える画材がかなり限られるんです。鉛筆、木炭、各種絵の具、クレヨン、パステル、などはマルマンクロッキー帳には適しません。
これらの画材は紙の表面がザラザラしていないとちゃんと付着しない。紙がツルツルしていると画材が本来持っている表現が出ないんです。
ぼくはこれらの画材が好きなので、相性の悪いマルマンクロッキー帳は今まで意図的に使ってきませんでした。
ボールペンで描くなら全然良いんですけど。あと描き込まない前提のスケッチとか。そういうのならマルマンクロッキー帳でも問題ないんですけどね。
最初の頃はそういうことに無知だったので、『何このクロッキー帳、安いじゃーん』と思って使っていたけど。途中から一切使わなくなりました。鉛筆も木炭もクレヨンも全然紙にのらないから。
でも最近使うようになった
でも最近使うようになったんです、 マルマンクロッキー帳。
というのも、アメリカのとある仕事でサムネイルを大量に描く必要が生まれたから。
サムネイルを描くには、
- 紙は小さくていい
- たいして描き込まない
- 大量に描くのでページ数が多い方が良い
ということで、あれ、久しぶりにマルマンクロッキー帳の出番では?と、白羽の矢が立ったわけです。
マルマンクロッキー帳はサムネイルにちょうど良い
で、1ヶ月くらい描きまくった感想です。マルマンクロッキー帳はサムネ描くのにめっちゃ良い。丁度いいんです。なんだよ、やればできるじゃん。
個人的にマルマンクロッキー帳S263のサイズが使いやすかったです。
コピー用紙に描いても良かったんですけど、このサイズ感が結構ツボで良かったんですよねー。外出中にふと構図が思い浮かんだときに、サッとかばんから取り出してメモのようにサムネイルを描いておく。という使い方ができました。
そう、絵のメモ帳なんだと思います。このクロッキー帳は。
だから、毎日しっかり使って改めて感じたことは、やっぱりクロッキーにはマジで不向きだなということ。そういう意味で、今でも少し嫌い。クロッキーをするにはもう少し表面がザラついてる紙のが良い。
旅行先でのスケッチにも絶対使わないです。じっくり描き込めないから。
だからこそ、いっちばん最初の段階のサムネとかラフを描くにはもってこいだなと思いました。
モードに入る事ができる
もうひとつ良かったのが、画材を切り替えることでモードに入れるということ。
上述の通り、マルマンクロッキー帳ってコピー用紙がまとまっているだけのようなモノです。だから別にコピー用紙でも良いっちゃ良い。
他の作品のサムネイルや模写など、コピー用紙は普段から色んな目的に使っている。一方、マルマンクロッキー帳はひとつの仕事のサムネイルにしか使わない。
その状況が少し続くと、マルマンクロッキー帳を手にした瞬間に自然にそのモードに入ることができるっていう。
これは想定外の効用でした。そして、思っている以上に良いぞ、これは。もちろんマルマンクロッキー帳だからということではない。画材を使い分けることでモードが切り替えられるっていうのは良いなと。新たな発見でした。
サムネイルの内容にもよる
一応、マルマンクロッキー帳の注意点も挙げておきます。
サムネイルやラフに良いといっても、どの程度ラフなのかによります。
線画だけでトーンはなし(あっても濃淡はまだいらない)という場合ならマルマンクロッキー帳で大丈夫。上述の通り、アイデアのメモ段階に使うのがぴったりです。
画面の構図もなんとなく決まって、トーンをつけて画面全体の明暗を見たい、という場合は他の紙のが良いでしょう。マルマンクロッキー帳だと濃淡のバラエティは出しにくいので。
そんなわけで マルマンクロッキー帳S263を使ってみた感想でした。
描き込めないけど、描き込まないなら最適なクロッキー帳、というのがまとめです。分かりやすいと言えば分かりやすいかもしれません。ではまた!
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